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               ■読み下し文 
               
              「へん、憚りながら、あの 
                面倒はわつちの食い  
                ものサ。ところを、おめへ 
                さんにしめかれて、  
                鍋え入れられ  
                ちや、どうも黙っ 
                てはゐられやせん。舌切り  
                雀じやねへが。ヤット  
                お宿を訪ね 
                当たりやした。サア  
                あの雌をおだし 
                なせへ。羽(は)がひしめに 
                して、ぎうぎういはして 
                やりやす。 
                殺そうといっそうとわつちの▲ 
                そアでございやす。それども、 
                そこは又 
                旦那ずいぶん読みとったサ。  
              
              ▲△○→段落の繋がり方を示す記号 
                *→判別できない文字  
              ■大江戸瓦版■ 
                 江戸の借金事情について その2 
                 
               
              あこぎな高利貸しは、烏金(からすかね)と呼ばれた。借り手は、明け方の烏のカアで借りて、夕焼けの烏のカアで利子を付けて返す。百一文というのは、朝百文借りて、夕方に壱百一文で返すもの。 
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