|  
               ■読み下し文 
               
              「ヲイ喜*や、明日はきつと 
                来てくれねへと、困るぜ。アツ  
                鶯茶も大急ぎ、  
                それに、つりは色の縮緬も 
                解き、いろのふた 
                こぎぬも急の 
                請け合いだらう。どうぞ頼むぜ。  
                それとも他に手間を入れやうか。 
                どうも手前の言ふをは、下手の 
                かけだ。▲ 
                はぐ*じゃねへが、 
                鳥止まらねへから困る。  
              
              ▲△○→段落の繋がり方を示す記号 
                *→判別できない文字  
              ■大江戸瓦版■ 
                 江戸の藍染めについて 
                 
               
              このコマには、染物職人が描かれている。大工や左官などの職人は、はじめは褌(ふんどし)一丁に腰きり半纏(はんてん)だったが、やがて紺の木綿半纏に股引(ももひき)・腹掛けとなる。半纏は大部分が藍染めで、幕末に江戸に来た外国人はこれを「ジャパンブルーと」激賞したという。 
                |